【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
さっき、思った。
勢いで発言する事は良くないって。
今さっき思ったの。
だけど、バカなあたしは自分から自分の血の味についてなんて聞いてしまった。
何とも言えない空気がその場に流れたのがわかる。
「……それは飲んで良いってこと?」
少し低くなった声に、首を左右に振った。
椎名冬夜の言ってる事は、本当におかしなことばっかりで。
信じれるわけもない内容ばっかりで。
でも、それが本当なのかもって。
そう思うことも少なくはない。
だけど、それは他人事だからで。
実際、自分が試してみるとなったら話は別。