【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
「て、てか、なにしてたのよ!?」
仁奈みたいな小さな女に興味なんてない。
「何って……。細かく聞きたいわけ?」
胸だって大きければ大きいほど嬉しいし。
「ちょ、こっち来ないでよ」
「何? 焦ってんの?」
俺好みってわけじゃないのに、コイツに吸い込まれそうで。
「は、はぁ? そんなわけないし。てか近寄らないでってば」
気付けば、後数センチって距離。
「ちょ、ちょっと……」
その言葉にハッとして、慌てて仁奈から離れた。
「……、何にもしねーよ」
「え?」
俺、何してんの?
つか、何しようとしてたんだ?