【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
「仁奈ちゃん♪」
そう可愛く、あたしを呼ぶのは繭ちゃん。
あたしの席は1番後ろ。
だから転入生が来たら自然と、あたしの近くに座ることになる。
繭ちゃんとも席が近いのもあって、すぐに仲良くなった。
まぁ、あたしの席の周りってあたし以外は男子ばっかりだもんね。
「おトイレ着いて来てもらってもいい?」
「あ、いいよー」
一緒にトイレに向かう間も、注目される繭ちゃん。
それは転入生だからじゃなくて、綺麗っていう意味で。
近くで見ても本当に綺麗でな繭ちゃんは、なんだか触っちゃったら壊れそう。そんな言葉がピッタリ。