【完】愛の血−超勝手な吸血鬼


「な、なにしてんの!?」



まさか居るなんて思ってなかった、あたしは驚いた声を出して。

その前を通り過ぎようとする。



「おい、ちょっと待てって」

「なに?」



自分でも驚くくらいの冷たい声が出た。

これじゃあ、なんか怒ってるみたいじゃん、あたし。


そうは思っても、それを言うことは出来ないし。

何か冷たい言い方しちゃってごめんね! なんて言葉が出るわけもない。



「お前さ……、なんか怒ってんの?」



そうだよね、そうなるよね。

あたしだって、こんな態度取られたらそう思うよ。

てか思って当然だよ。



「別に」



って、何であたしは、また!


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