【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
「羽田さんって転入してきたばっかってのもあるけど、男子と喋らないじゃん」
「うん」
「で、仲の良い仁奈に羽田さんと喋れるようにって頼み込んで来る男子とも、ヤってるって」
「はっ?
あたし、男子に相談とかされた事ないよ!?」
「……なんなんだろね、この噂」
「わかんない……」
泣きそうになるあたしの頭をポンポンと撫でてくれる京香。
それを見上げて
「あたし、何かしたのかなぁ?」
って不安はもっと大きくなっていく。
原因なんて思い当たるところはない、ないけど。
何かしたんなら謝るよ。
だから、こんなのは止めてほしいよ……。