【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
「明日の朝も迎えに来るね」
「え? いいよ、そんなの悪いし!」
「いいって、いいって。
新見も私と朝登校したがってたし」
京香が新見さんに『ね?』と言うと、
「そういう事にしといてやるよ」
って新見さんは諦めた表情で笑う。
「仁奈ちゃん、裏サイトのことは友達に聞いてるし。
その書き込みが消えないかも調べてみるからね」
「ありがとうございます」
頭を下げたあたしに新見さんは続ける。
「そんな頭下げないで。
そんなこと書かれたら誰でも辛いし恐いんだから」
なんて優しい人なんだろう。
京香が好きなるのわかるよ~。