【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
避けたり、熱くなったり、色んな事を思ったのも。
全部、好きだったからだ。
心のどっかで気付いてたのに、だけど気付きたくない、あたしが居たんだ。
だって相手は吸血鬼。
しかも超勝手で自己中で。
そんな人を好きだとか信じたくないよ。
あたしは普通の恋がしたかったんだもん。
血を飲ませろ。とか。
俺のモンになれ、とか。
一生だ。とか。
そんな信じられないことばっかり言われて。
そんな有り得ない人を好きになったなんて。
信じたくなかった。
認めたくなかった。
だけど……
普通の恋じゃないけど。
普通の人でもないけど。
好きなんだ。