【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
高校に入学して、やっと学校生活にも慣れてきた時に急に決まった引っ越し。
それを反対する理由は俺にはない。
といいうか、ほとんど俺のための引越しでもあったから、逆に両親に申し訳ないくらいだけど。
高校の入試前に引っ越して欲しかったってのが本音だったりする。
引っ越した当日の夜には、俺の部屋も片付いた。
さっそく明日から新しい高校に通わなきゃならないから、その辺を歩いてみることにしたんだ。
その時、たまたま声をかけてきた女。
「なにしてんのー?」
仕事帰りっぽい女は、俺の隣を当たり前のように歩きながら会話をどんどんと進めていく。
逆ナンってやつか?
高校生相手に何してんだよ、このひと。