【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
『20歳くらいまでしか生きれない』
この言葉を聞いた時、驚きはしたけど
『あー、そうなんだ』
ってなんか納得してしまえる俺自身に、1番驚いた。
だけど。
『その生きる時間をのばせる相手がいる』
と付け足された時、会ってみたいなって素直に思ったのは嘘じゃない。
血の、俺の相手の、第二候補が見付かったと教えられたのは、それからすぐだった。
繭のいる中学へと転入し、そっと近付き。
そして簡単に血を飲むことが出来た。
それは、他の女の血を飲むのと同じような感覚で。
いつもと何も変わらない。
本当にコイツが“相手”なのかよ?
そうは思ったけど“相手”に期待し過ぎていた俺がわるかったのかって思った。