【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
キッと椎名冬夜を睨むとフッと笑って。
「減るもんじゃねーだろ」
って、コイツ……海に沈めてやろうか!
「そういう問題じゃないでしょ!?」
「じゃあ、どういう問題だよ?」
「そ、それは……」
やっぱり、こういうことは……そういう人とするもので。
こういう曖昧な関係っていうのは、どうなものかって思うし。
いや、だから!
減るか減らないかなんて問題じゃなくて……。
「俺にはお前が必要なんだけど?」
囁かれた言葉にドキッとする。
だけど……
それは“血”って意味でしょう?
それに候補があるって言ってた。
もし別の候補の子が出てきたら……あたしじゃなくても良いんだよね?