【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
バタバタと片付けて、鞄を持って玄関を出ると……
椎名冬夜が呆れた顔で立っていた。
「な、何で居るのよ!?」
先に行けばいいのに。
「嫌でも仲良くしなきゃ駄目って言っただろ?」
何それ。
全然、意味わかんない。
「何で、あたしがあんたと仲良くしなきゃ駄目なわけ?」
お隣だから。とか言わないでしょうね。
それとも、お母さんに言われたから。なんてマザコンだったりして(笑)
「お前の考えてる事、絶対違うから」
へ!?
ぶっ。と噴出して笑う椎名冬夜を横目で睨みながら
「じゃあ、何よ?」
と口を尖らせた。