【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
「あんた……何なの?」
声が震える。
こんな事を聞いてるあたしは、頭がおかしくなったんじゃないかな。
人間。
それ以外に答えなんてないはずなのに。
あたし……何聞いてるんだろう。
「俺?」
低いハスキーな声が頭を支配する。
コクリ、と頷いた。
「吸血鬼だけど?」
あまりにもサラリと言われた言葉に、
あ、そうなんだ。
と言葉を返してしまいそうになる。
まるで、何型?
A型だよ。
そんな会話みたいに。