【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
キッチンを見回し、
もう一度何もないのを確認した。
冷蔵庫に入っていた麦茶を
コップに注いぎ飲み干す。
ママは看護師。
だから今日は夜勤ってわけ。
普段、夜勤の時でも夜ご飯は作って行ってくれてるんだけど……
こりゃ、相当忙しいんだろうなー。
仕方がない。
わかってるけど、お腹空いたーーー!
食器棚の下の扉を開け、
ゴソゴソと探す。
こんな時はラーメンでもいいや♪
なんて思ってみたものの、
ラーメンすらないっ!
あぁ、あたしが食べちゃったんだ。
食べた、食べた。
ラーメン食べた記憶あるよ。
ママはインスタント食品嫌いだもんなぁ。
どうしよー。
買いに行くしか……ないよねぇ。
時計を見ると、
深夜1時25分。
こんな時間にコンビニかぁ。
ちょっと悩んだあたしは、
グゥグゥ煩いお腹に勝てず玄関へと向かった。