【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
「はぁ、やっぱり馬鹿。
俺らは普通の人間じゃねぇって何回言えばわかんだよ」
あぁ、そっか。
法律って人だけに有効なんだろうし。
今でこそ動物とかにもあるけどさ。
さすがに吸血鬼法なんて聞いた事ないもんね。
「あ、でも! 純粋な吸血鬼じゃないじゃん!
人間の血も混じってるんだしっ」
キョトンとした顔をした後、
冬夜は子供みたいな顔で笑い出した。
「んな事、言う奴初めて会ったわ。
ヤバイ、お前本気で馬鹿じゃん?」
「ぬあ!」
「確かに俺、ハーフとかクォーターって例えたけど。
俺の血は吸血鬼の血が混じってんだけど」
あ、そか。
やっぱり人間ではないのか。