【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
初恋は、確か小学生の頃。
クラスで1番、足が速い男の子だった。
運動会のリレーのアンカー。
1位だったのに、途中でこけちゃって最後になっちゃったんだ。
それでも諦めずに最後まで走りぬいたのに、学年の女子の半分は恋したと思う。
次は、中学の時のクラス委員だった優しい男の子。
いつも笑顔で、頭もすっごく良くて。
赤点だったあたしに、放課後図書室で勉強を教えてくれて好きになった。
だけど、それはクラスの赤点とった皆にしてた事で、特別ではなかったんだよね。
そして……気づけば今。
高校に入って中学の時と違うのは、皆が大人ぽくてさ。
未だ中学生と間違われるあたしに彼氏なんて出来るのか。
それが昨日、マックで話してた事だったりもする。