【完】愛の血−超勝手な吸血鬼

もんもんとしている間に、あたしの頭はどんどん膝との間に埋まっていく。

ああ、もう!
どうしたらいいの!


そう悩んでいたときだった。


――シャーッ

と、突然開いたカーテンの音に肩がビクンッとあがった。


「ふぇっ!?」

「お前、覗きが趣味なわけ?」


変な声を出したあたしが見上げた先には、椎名冬夜の怪訝な顔。


「へ? な、なんで?」


いまいち状況を理解出来ないあたしは、椎名冬夜の顔を見上げたまま。

なんとなく少しズラした視線を、隣のベットへと向けると


「へっ!?」


さっき以上に変な声が出てしまった。




< 99 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop