【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
もんもんとしている間に、あたしの頭はどんどん膝との間に埋まっていく。
ああ、もう!
どうしたらいいの!
そう悩んでいたときだった。
――シャーッ
と、突然開いたカーテンの音に肩がビクンッとあがった。
「ふぇっ!?」
「お前、覗きが趣味なわけ?」
変な声を出したあたしが見上げた先には、椎名冬夜の怪訝な顔。
「へ? な、なんで?」
いまいち状況を理解出来ないあたしは、椎名冬夜の顔を見上げたまま。
なんとなく少しズラした視線を、隣のベットへと向けると
「へっ!?」
さっき以上に変な声が出てしまった。