蒼空~キミの名前を呼ぶ~
利用
≪まどかside≫
「――――……!」
「――――…!!」
なんて言ってるのかなんて、全く聞こえなかったけど、雰囲気が悪いことだけはわかった。
美紗の後ろ姿が、泣いてるように見える。
あたしはその場に立ちすくんで動くことが出来なかった……。
――――…まどかのせいや…!
どうしよう…、足がすくんで……。
美紗を…助けへんと……!
ただ、気持ちだけが空回り。
そんな時だった。
神崎が美紗を抱き寄せた――…。
そして、その腕の中で美紗が涙を流していた。
その姿があまりにも画になっていたものだから、思わず見入ってしまった……。
ハッと気づくと、そこには美紗と神崎の姿はなくて……。
やば…っ!
追いかけよう……!!
それで、美紗に…
――――謝らなきゃ…。