蒼空~キミの名前を呼ぶ~
罪悪感
季節が流れるのは、遅いようで早くて……
早いようで遅い…。
今のあたしは、季節が流れるのを遅く感じていた。
斗真と付き合いはじめて、2ヶ月ほど経った。
もう、夏休みも目の前だ。
だけど、あたしには、この2ヶ月が…
とても長く感じた。
人は時間の流れを、楽しい時間を早く感じ、憂鬱な時間は遅く感じる…。
そういうものだ…。
じゃあ、なぜあたしは時間の流れを遅く感じたのだろう?
それは、きっと…
斗真に対する『罪悪感』があったから――。