蒼空~キミの名前を呼ぶ~
これからも
≪斗真side≫
「斗真、別れよう」
ハッキリとした美紗の声が、2人しかいない静かな屋上に響き渡る。
「ふ…あははっ」
「え、なに?急に…」
「あはは、ごめんごめん!!
いや、
だいたい話の内容はわかってたけど…
第一声から、それとは思わなかった!!」
驚いた。
屋上に入った瞬間に、あの言葉。
思わず笑ってしまった。
「ご、ごめん…」
「ううん、
だいたいわかってたしね」
オレは、笑顔を向ける。
「斗真…ごめん…」
「だからぁ、なんで謝るの?」
真っ直ぐにオレを見ていたはずの美紗が、俯いて静かに言った。