蒼空~キミの名前を呼ぶ~
≪蒼空side≫
「おい、蒼空~…」
美紗とのバカみたいな口ゲンカを終えて、自分の席に着いたオレの元に、燐がやって来た。
「んだよ?」
「沢渡さんの『大事な話』ってヤツ…
聞いてあげても、いいんじゃね?」
「ヤダ」
即答のオレに、燐がムスッとして言う。
「なんでだよ?
話聞くくらい、別にいいじゃねぇか」
「ヤダ」
「だから~!! ど う し てだよ!?」
どうして、をやたら協調する燐にオレはハァっとため息をつく。
「どうしても言わねぇとダメか…?」
「当たり前!!」
即答かよ…。