蒼空~キミの名前を呼ぶ~
「……んだよ…」
「え?」
「怖いんだよ…
『大事な話』ってのを聞いたら、もう美紗と一生話せなくなる気がするんだよ…」
「蒼空…」
そして、もう一度『はぁー』っとため息が出た。
「あぁー…、やっぱダメだ…
神崎と別れたって聞いたから、欲張ってんのかな…
話さないって決めたのは…オレなのにな…」
美紗は神崎と別れた。
最初は、『はぁ!?』って感じだったけど…
いつの間にか、美紗と言い合いしている時間が楽しみになってきていて…
このままでいれたら…、そう思うようになっていた。
「オレの決心ショボっ…!!」
「だな」
面白そうに笑う燐をオレは、ギロッと睨む。
「燐、てめ…」
「あはは!!
まぁ…、蒼空が聞く気になったらでいいんじゃない?」
「ん…」
≪蒼空side、終≫