蒼空~キミの名前を呼ぶ~
交わした約束
≪蒼空side≫
どうしてだろうか。
オレは、昔から勘が鋭い。
人の気持ちを組んだりするのも、得意だった。
だから美紗の話なんか、だいたいわかっていた。
ていうか…
美紗、わかりやすすぎ…。
美紗が、女子に連れていかれたオレを追いかけて来てくれた時は正直、ちょっと…いや、結構嬉しかった。
それと同時に必死になる美紗を見て、美紗の話を聞こうと思った。
なのに、美紗をオレから引き剥がす女子。
今まで、いろいろ楽だったから女子の前は、ニコニコしてたけど…
『オマエらさぁ、うぜぇ…
オレらの問題に口出しすんなよ』
さすがに、ぶちギレた。
もう、どうにでもなればいい。
そして、美紗のところへ戻ると…
涙を流す美紗の姿。
相変わらず、泣き虫だな…。