蒼空~キミの名前を呼ぶ~
≪まどかside≫
今日から、新学年。
なんだか、早かったのか遅かったのか…
全くわからない。
自転車で、随分と暖かくなった風を斬りながら、あたしは美紗の顔を思い浮かべた。
最近…いや、
冬休みから美紗の様子がおかしい。
どうしたの――?
そのたった5文字が言えないあたしは…
親友失格?
でも、変に聞いて美紗を傷つけるのはイヤ。
――…美紗、
まどかが今、美紗にしてあげられることって、なんだろう?
そんなことを考えながら、美紗の家まで、自転車を走らせた。