蒼空~キミの名前を呼ぶ~



「もう、そろそろ帰ろっか」



大嶋くんにそう言われて、窓に目をやると外はもう暗くなってきていた。


それに、もう少しでおじさんと菜緒さんも来るだろうし…。



あんまり長居しても迷惑だよね。





「じゃ、帰ろっか
また明日も来るね、蒼空」



あたしが、蒼空にそう言うと、斗真はニヤッとして


「オレらも来るね~♪」


と言った。



そんな斗真を見て、蒼空は『神崎は、もう来なくていい』と笑っていた。





いろいろとあったから、このふたりは険悪な雰囲気になるかもと少し心配したけど…


結構、いい感じ…?






みんなが病室から出て、あたしも出ようとすると…


「あ、美紗!」


蒼空に呼び止められた。





< 258 / 304 >

この作品をシェア

pagetop