蒼空~キミの名前を呼ぶ~




消灯時間を過ぎた病室――…。



蒼空の温もりに包まれて、安心する。


あぁ、蒼空はここに…あたしの隣にいるんだって。





「美紗、俺はここにいるよ…
ずっと…美紗のそばにいるから」





その言葉があたしの涙を誘う。




「う、ん…絶対だからね…」
















手術前日。



あたしたちは、ただお互いの存在を、居場所を、確かめ合うように…



強く抱きしめあった。





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