蒼空~キミの名前を呼ぶ~
ふぅっ、と息を吐いてまどかが話し出した。
「あんな、まどかは大阪に住んどってん。
でな、中2のときに親の仕事で
ここらへんに引っ越してきてん。
新しい中学では、
大阪弁喋ったら笑われた。
変やって言われた。
それで、高校からは
大阪弁使わんとこうって思っててん。
やけど、ミサは
どんな喋り方でもまどかはまどか
って言ってくれた。
それが、すっごい嬉しかった!」
「まどか…。」
そんなこと思ってたなんて
知らなかったよ…。
「大阪弁は、特別な人にしか
使わんねん!
ミサは特別な人やろ?」
「うん…!
だってあたし、まどかの親友だもん…!!」
「じゃあ頑張りぃや、親友っ!!」
「うん!!」
感謝してばかりだと思ってたけど、
違ったんだ――。
まどかと親友になれてよかった。