蒼空~キミの名前を呼ぶ~
片想い
―――――ピーンポーン…
「はーい!!
今、出るーっ!!」
ガチャッ
「まどか、おはよー!!」
「おはよっ!!」
あたしたちは昨日、学校に一緒に行く約束をしました。
「まどか、後ろ乗せて~」
「まだ、パンクー?」
「うん。だから、乗せてっ!」
「仕方ないなぁ…!」
「やったぁ~!」
あたしは、さっとまどかの後ろに乗った。
…うん?
あたし、なんか忘れてない?
「じゃあ、しゅっぱぁー…」
――――ハッ!!
「ちょっと、待ったぁっ!!!!」
まどかが言い終わる前にあたしが叫んだ。
「びっくりしたじゃん!
急に何よっ!!」
「昨日みたいに…、飛ばさないでよ…?」
あれはヤバかった…!!
学校で吐くかと思ったよ!
あれだけは阻止せねば!!
「なんだ、そんなこと?
昨日は急いでたからだよ!
今日は大丈夫~♪」
「ほんとに!?」
その返事、すっごく不安だから!
ほんとに昨日のは勘弁だからね!?
ジェット機並だったよっ!
「大丈夫だってば~!
じゃ、改めて出発ーっ!!」