蒼空~キミの名前を呼ぶ~


ドアからは、聞き覚えのある声。


「まどかちゃんて、
大阪弁で話すんだ~?

可愛いね~。」




――――ブチン

この声を合図にまどかの何かがキレた。




まどかをキレさせる天才…。

そう…



「神崎くん…。」





「おい、神崎お…」

「斗真だって!」


人の話を聞かないのが得意な神崎くん。


まどかキレるか…!?

と思ったら…


「あー、はいはいトーマスくん。」


ぶっ…!!

トーマスくん…!?


神崎くんのこと?




「えー、それってオ…」

「トーマスくんはいつからそこにいたの?」



わー、今度はまどかがかぶせたー!

てか、ブラックまどかだ!
黒い!

その笑顔が黒い…!




「うーん、最初から?」



…それって、全部聞いてたってこと?


盗み聞きしてたの?



サイテーっ!

バカ!

チャラ男!

性格曲がってるんじゃーっ!






ひどいよ…。


だって、蒼空のことも全部聞いてたんでしょ?




しかも、まどかの大阪弁も聞いてるし…。






バラされたりとか…、

脅されたりとか…?


しそうじゃん…。







「大丈夫だよ?」





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