風に恋して
「そう、か……今は?大丈夫なんだな?」
「はい」
リアの部屋、ソファに座り話を聞き終えてレオは息を吐いた。
「しかし、レシステンザもどこまで効果が持続するかわかりません」
イヴァンが自分の右手を見つめて言う。
「直接呪文を入れられていたら危なかっただろうな」
「間接的でもあそこまで強い気を入れるには、さすがにリア様に近い場所――たとえばこの城の中からでないと無理だと思いますが……」
先日リアがシャワー室に閉じこもったとき、イヴァンには簡単に事情を説明していた。
イヴァンやディノはリアとエンツォがいなくなって城に入れたクラドールだから、リアの記憶がないことにあまり違和感はないようだけれど。
「ああ、セストに調べさせていたんだが城には身元のしっかりした者しかいない」
「鍵を盗んだ侍女は……?」
研究室の鍵が盗まれた後、すぐに1人の侍女が捕まり追い出した。
「城への出入りを禁止したが……操られていたのだと思う」
やはりエンツォ本人が入り込んでいると考えるのが妥当だ。しかし、そうだとしたらどこに、どうやって潜伏しているのか。
「はい」
リアの部屋、ソファに座り話を聞き終えてレオは息を吐いた。
「しかし、レシステンザもどこまで効果が持続するかわかりません」
イヴァンが自分の右手を見つめて言う。
「直接呪文を入れられていたら危なかっただろうな」
「間接的でもあそこまで強い気を入れるには、さすがにリア様に近い場所――たとえばこの城の中からでないと無理だと思いますが……」
先日リアがシャワー室に閉じこもったとき、イヴァンには簡単に事情を説明していた。
イヴァンやディノはリアとエンツォがいなくなって城に入れたクラドールだから、リアの記憶がないことにあまり違和感はないようだけれど。
「ああ、セストに調べさせていたんだが城には身元のしっかりした者しかいない」
「鍵を盗んだ侍女は……?」
研究室の鍵が盗まれた後、すぐに1人の侍女が捕まり追い出した。
「城への出入りを禁止したが……操られていたのだと思う」
やはりエンツォ本人が入り込んでいると考えるのが妥当だ。しかし、そうだとしたらどこに、どうやって潜伏しているのか。