風に恋して
「――っ!?」
一際大きな声が頭に響いてリアは目を開けた。
(エンツォ……)
ズキズキと痛む頭を押さえながら、リアは長い息を吐き出した。
最後の声は、エンツォの声だった。その前、は……いろいろな声が混ざっていた。母親の声も、聞こえたような気がする。
「リア?気がついたのか」
その声に、ハッと顔を上げた。ソファに座って執務をしていたらしいレオが立ち上がり、ベッドに近づいてくる。
「どうした?気分は?頭が……痛いのか?」
あぁ、この声だ。低く艶のあるこの声が、一番多く聴こえた。
――『俺のこと、好きか?』
――『もっと、熱くしてやる』
――『俺と、結婚して欲しい』
リアは……レオの婚約者。
「リア?」
あの日――…あの日?いつ?
「おい、リア。大丈夫か?」
ぼうっとしたままのリアの身体をレオが軽く揺すってくる。
一際大きな声が頭に響いてリアは目を開けた。
(エンツォ……)
ズキズキと痛む頭を押さえながら、リアは長い息を吐き出した。
最後の声は、エンツォの声だった。その前、は……いろいろな声が混ざっていた。母親の声も、聞こえたような気がする。
「リア?気がついたのか」
その声に、ハッと顔を上げた。ソファに座って執務をしていたらしいレオが立ち上がり、ベッドに近づいてくる。
「どうした?気分は?頭が……痛いのか?」
あぁ、この声だ。低く艶のあるこの声が、一番多く聴こえた。
――『俺のこと、好きか?』
――『もっと、熱くしてやる』
――『俺と、結婚して欲しい』
リアは……レオの婚約者。
「リア?」
あの日――…あの日?いつ?
「おい、リア。大丈夫か?」
ぼうっとしたままのリアの身体をレオが軽く揺すってくる。