3月25日。
そして遼をのせたタクシーは遠く小さくなっていった。

「おぃ。優…お前なんで姉ちゃんにちゃんと京都に行くって言わんかってん!お陰で恥かいたやろ!?」

「もう知ってると思って…まぁ一件落着や♪」

「なにうまいことまとめようとしとんねん!」

「…あっ!遼の部屋に誰かおる…」

「誤魔化すな!こんの馬鹿優ーっ!!!」

「本間におったも──────ん!!!」




─それから…
遼は京都からわざわざ時間をかけて同じ大学に通っている。

会う回数は減ったけどこれはこれで満足だ。

3月25日。
遼が引っ越した日。

そして……タイムトラベラーで二人が結ばれた日。


ひょっとして、あのとき優が見たのは……


まさか…ね。



「朱音♪デートしようやー」

「折角の日曜やねんから家でゴロゴロさせて…」



「END」
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