君と恋色*tear rain
私達は直ぐに仲良くなった。
有紗は見た目はお嬢様っぽいけれど、しっかりしていて話しやすくて、凄く親切。
分からないことを色々と教えてくれ、お昼ご飯の時には自分のグループに入れてくれた。
「菜々、一緒に食べよっ」
『うん!』
私の机と、有紗の机をくっつけていると。
「やった、奈々ちゃんと一緒にご飯やん!」
「有紗やる~」
そう言ってやって来たのは有紗の友達の、ゆっことえみりん。よく笑うサバサバした感じの子と、今時のお洒落な感じの子、という印象。
二人とも話しやすく、いい人だ。
そして既に私達は、下の名前やあだ名で呼ぶようになっていた。
「奈々ちゃんの前に住んでたとこって、どんなとこなん?」
『んー、関東の方で、割と都会だったよ』
「へー」
お昼ご飯は私への質問タイムというところだ。三人とも、色々な質問を投げ掛けてくる。
私はそれらの質問に答えながら、今朝お母さんが作ってくれたお弁当を食べる。
卵焼きにウインナー、唐揚げ、フルーツ。
今日は転校初日ということで私の好きなものがいっぱいだ。