絶望の淵で



30分経ったか、それとも10分も経っていないか。

わからないが、岬は足を止めた。



「そろそろ遊びは終わりにして、本番いこっかな。」


私は全身を蹴られ意識が朦朧としていた。
しかし、次の瞬間には否応なく覚醒させられた。





岬が手をかざした先にある1m四方程の石が空中に浮いていた。





私の顔が驚愕に染まる。
あんなもの落とされたら鼻が潰れるくらいじゃ済まないだろう。


「何その顔?まさか鼻を潰されるだけで済むと思ってた!?ハハッそんなわけないでしょ!」


命の危機を感じ逃げようとした。

しかし、岬が私に向かって手をかざすと、何かに引っ張られるように大の字に寝かされた。
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