絶望の淵で


「…ぅ…ぅぅ……」


私はすでに虫の息だ。
放っておいても出血多量で死ぬだろう。

しかし、岬がそれを許してくれるはずがない。




「このまま死んでもおもしろくないし、そろそろ終わらせようかな。」


岬は私に馬乗りになり、ふたつの五寸釘を振りかぶった。





「バイバイ。」





そのふたつの五寸釘は、私の両目に勢いよく振り下ろされた。





――グチュ





………――。
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