絶望の淵で

あのリンチから2週間が過ぎ、顔の腫れと全身の痛みはほとんど引いた。
しかし、鼻だけはまだ潰れたままだ。

もちろんこの2週間は学校には行っていない。
私はひとり暮らしをしているので、親に怪しまれる心配はないし、学校には風邪と言っている。






いっそ、このまま辞めてしまおうかとも考えていた。

(学校に行ってもいじめられるだけ…。クラスのみんなも無視するし、先生も助けてくれない…。辛いことしかない…。)






――ピンポーン



そんなことを考えていると、不意にインターホンが鳴った。


(午前10時…誰だろうこんな時間に…?)


「はい」


ガチャ―


「おはよ〜!」

「!…紗英ちゃん……」


そこには紗英達3人が立っていた。
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