囚われの華
「もう1つは、遥に婿養子を迎えて産まれた男児に家督を継がせるまたは結婚相手との子供を養子に迎え入れる方法だ。
現当主はこちらを考えているがな。
幸い現当主夫妻はまだ若い。
この先子供が産まれないとは断言できないしな。
もし、この先現当主夫妻に男児が生まれればその子に継がせる、産まれない場合は孫の代に。
知ってるだろうが、現当主は人柄も良く、辣腕を振るう優れた方だが、その兄弟の中にはそうではない者もいる。
現当主に遠く及ばない者に西園寺家を継がせてしまうことはしたくない。
自ずと先が見えるしな。
だが、そういった者は己の力量を推し量ることも出来ずに権力だけは求める。
叔父の望がそれだ。
叔父が遥に何かしそうでな…
自分が継げない場合を考えて次善の作として息子を遥の婚約者候補の中に入れて来た。」
ため息をつきながらそういう玲央に蓮は
「候補は決まってるのか?」
と尋ねる。
その言葉に玲央は
「数名はね…
一人は先ほど言った望の息子、西園寺樹
二人目は笠原出版の次男坊、笠原颯太
三人目は上条不動産の次男坊、上条幸翔
それにお前と俺だ。」
その言葉に蓮は
「俺?そんな話今聞いたぞ?それにお前もか!?」
と驚く。
「まぁ、お前は初めて聞いたかもな。
他の奴らは長男ではないことからしても予め話は通ってるだろう。
双方としても願ってもない話のはずだ。
俺自身は遥との婚約は望んではいないけど、あの子が泣くのは嫌だ。
幸い俺には付き合ってる子も愛してる子もいない。
最悪時は俺が、とは考えてるよ。
周りの評判はいいからね。俺。
お前の場合は特殊だな。
遥の気持ちがお前にあるのは西園寺家の者は知ってるだろ?
娘可愛さで候補に入れたのさ。
まぁ、お前んとこの両親と当主夫妻は仲がいいから子供たちを娶せたいと話には度々上ってたらしいし。」
友人からの晴天の霹靂とも言える言葉に蓮は驚いて立ちすくむのだった。
現当主はこちらを考えているがな。
幸い現当主夫妻はまだ若い。
この先子供が産まれないとは断言できないしな。
もし、この先現当主夫妻に男児が生まれればその子に継がせる、産まれない場合は孫の代に。
知ってるだろうが、現当主は人柄も良く、辣腕を振るう優れた方だが、その兄弟の中にはそうではない者もいる。
現当主に遠く及ばない者に西園寺家を継がせてしまうことはしたくない。
自ずと先が見えるしな。
だが、そういった者は己の力量を推し量ることも出来ずに権力だけは求める。
叔父の望がそれだ。
叔父が遥に何かしそうでな…
自分が継げない場合を考えて次善の作として息子を遥の婚約者候補の中に入れて来た。」
ため息をつきながらそういう玲央に蓮は
「候補は決まってるのか?」
と尋ねる。
その言葉に玲央は
「数名はね…
一人は先ほど言った望の息子、西園寺樹
二人目は笠原出版の次男坊、笠原颯太
三人目は上条不動産の次男坊、上条幸翔
それにお前と俺だ。」
その言葉に蓮は
「俺?そんな話今聞いたぞ?それにお前もか!?」
と驚く。
「まぁ、お前は初めて聞いたかもな。
他の奴らは長男ではないことからしても予め話は通ってるだろう。
双方としても願ってもない話のはずだ。
俺自身は遥との婚約は望んではいないけど、あの子が泣くのは嫌だ。
幸い俺には付き合ってる子も愛してる子もいない。
最悪時は俺が、とは考えてるよ。
周りの評判はいいからね。俺。
お前の場合は特殊だな。
遥の気持ちがお前にあるのは西園寺家の者は知ってるだろ?
娘可愛さで候補に入れたのさ。
まぁ、お前んとこの両親と当主夫妻は仲がいいから子供たちを娶せたいと話には度々上ってたらしいし。」
友人からの晴天の霹靂とも言える言葉に蓮は驚いて立ちすくむのだった。