囚われの華
どうしようなんて考えてる場合じゃなかった!!
すぐに遥ちゃんに会わなくてはと蓮は踵を返してホールに戻る。
あんな言葉、聞かせるつもりはなかった。
本当にどう思ってたわけでもない。
実際は違うんだ!!
焦りだけが心を支配し、他に何も考えられなくなる。
遥は探したらすぐに見つかった。
彼女のご両親と一緒に挨拶している。
ホッとするのは家に帰ってないからなのか…
あの人はそばにいない。
そのことにもホッとする。
自分に声をかけてくる知り合いを押しのけながら彼女の方に向かう。
今は彼女と、遥と話をすることしか頭になかった。
「おぉ、蓮君よく来てくれたね。」
そういってくれるのは彼女の父、彰で。
「お招き、ありがとうございます。」
彼女のそばに立ち、そう挨拶する蓮に遥はビクッと体を揺らし、俯く。
「遥、蓮君が来てくれたのにどうしたの?」
今までの態度と違うので聞いたのであろう、母の言葉に遥は
「こんばんわ。蓮さん。ようこそお越しくださいました。
どうぞ、楽しんで行かれますよう。」
と一言。
今までの蓮に対するような態度は微塵もなかった。
「まぁ、どうしたの?遥?」
その時、遥の母君香は遥の様子がおかしいことに気づく。
顔が真っ青で今すぐにでも倒れそうな彼女の姿に。
「すみません、お父様、お母様、気分がすぐれませんので退室させていただいてもよろしいでしょうか?」
その言葉に父も母も頷く。
「俺が遥ちゃんを送りますよ。遥ちゃんが一人で帰るのは危ないですし。
心配ですから。」
その言葉に遥は
「いいえ、それには及びません。大丈夫ですから。」
と断りの一言。
両親ともにこんな遥は初めてで何があったのかとオロオロするのだった。
すぐに遥ちゃんに会わなくてはと蓮は踵を返してホールに戻る。
あんな言葉、聞かせるつもりはなかった。
本当にどう思ってたわけでもない。
実際は違うんだ!!
焦りだけが心を支配し、他に何も考えられなくなる。
遥は探したらすぐに見つかった。
彼女のご両親と一緒に挨拶している。
ホッとするのは家に帰ってないからなのか…
あの人はそばにいない。
そのことにもホッとする。
自分に声をかけてくる知り合いを押しのけながら彼女の方に向かう。
今は彼女と、遥と話をすることしか頭になかった。
「おぉ、蓮君よく来てくれたね。」
そういってくれるのは彼女の父、彰で。
「お招き、ありがとうございます。」
彼女のそばに立ち、そう挨拶する蓮に遥はビクッと体を揺らし、俯く。
「遥、蓮君が来てくれたのにどうしたの?」
今までの態度と違うので聞いたのであろう、母の言葉に遥は
「こんばんわ。蓮さん。ようこそお越しくださいました。
どうぞ、楽しんで行かれますよう。」
と一言。
今までの蓮に対するような態度は微塵もなかった。
「まぁ、どうしたの?遥?」
その時、遥の母君香は遥の様子がおかしいことに気づく。
顔が真っ青で今すぐにでも倒れそうな彼女の姿に。
「すみません、お父様、お母様、気分がすぐれませんので退室させていただいてもよろしいでしょうか?」
その言葉に父も母も頷く。
「俺が遥ちゃんを送りますよ。遥ちゃんが一人で帰るのは危ないですし。
心配ですから。」
その言葉に遥は
「いいえ、それには及びません。大丈夫ですから。」
と断りの一言。
両親ともにこんな遥は初めてで何があったのかとオロオロするのだった。