蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
桜花の出会い
蒼サイド 1
この春からめでたく教員として採用された僕は、新入生クラスの副担任を務めることになった。
今日は、入学式だ。
式典が行われる講堂前に設けた受付に立ち、新入生の出席をチェックし、左胸につける造花を渡す。
今年から制服が変わり、入学式に納品が間に合わないという事態になったため、新入生は中学の制服で式に臨んでいる。
そのせいか、高校生になったというようには、あまり感じられなかった。
受付が途切れるごとに、隣にいる他所のクラスで副担任をすることになった女がやたらと話しかけてくる。
誕生日に血液型、趣味に特技…あとは、好きな女のタイプまで聞かれたと思う。
この女、確か一浪して大学入って、教員として採用される前に臨時講師1年やって、教員としては5年目だったと記憶している。
なのに、薄ピンクのフレアスカートのスーツを着るっていうのは…どうかと思う。
自惚れるわけじゃないが、どう考えても僕に気があるとしか思えない年増女の質問攻めに辟易していると、礼服の男性教員が講堂から出てきた。
その男性は40過ぎで、前髪が額にかからないように整髪料で整え、メガネをかけている。
僕が担当するクラス担任の坂下先生だ。
「受付が途切れているとはいえ、少しは私語を慎んでください。」
…注意されてしまった。
それでも僕にとっては、坂下先生がこの場に現れたことはありがたいことだ。
今日は、入学式だ。
式典が行われる講堂前に設けた受付に立ち、新入生の出席をチェックし、左胸につける造花を渡す。
今年から制服が変わり、入学式に納品が間に合わないという事態になったため、新入生は中学の制服で式に臨んでいる。
そのせいか、高校生になったというようには、あまり感じられなかった。
受付が途切れるごとに、隣にいる他所のクラスで副担任をすることになった女がやたらと話しかけてくる。
誕生日に血液型、趣味に特技…あとは、好きな女のタイプまで聞かれたと思う。
この女、確か一浪して大学入って、教員として採用される前に臨時講師1年やって、教員としては5年目だったと記憶している。
なのに、薄ピンクのフレアスカートのスーツを着るっていうのは…どうかと思う。
自惚れるわけじゃないが、どう考えても僕に気があるとしか思えない年増女の質問攻めに辟易していると、礼服の男性教員が講堂から出てきた。
その男性は40過ぎで、前髪が額にかからないように整髪料で整え、メガネをかけている。
僕が担当するクラス担任の坂下先生だ。
「受付が途切れているとはいえ、少しは私語を慎んでください。」
…注意されてしまった。
それでも僕にとっては、坂下先生がこの場に現れたことはありがたいことだ。