蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
私は、アンジェの携帯を奪った。



「仕返しするんだからっ。」


アンジェが最近付き合い始めたのは、1コ上の先輩。



アドレス帳から、その人の名前を探す。


だけど…見つからない。




「奴とは、切ったよ。」


アンジェの言葉に、私の手が止まった。



「カラダだけが、目的だったんだって…。」


「そんな、酷い…。」


「もう良いのよ、今じゃ私も心変わりしちゃってるし。」


アンジェは、私の手から携帯を取り返した。




私、自分のことばっかりで…アンジェのこと全然知らなかった。



いつも助けてもらってばかりいるから、彼女が困った時は助けようって決めてたのに…。




あ、心変わりしたって言ったよね?


ってことは、今好きな人いるんだよね?


恩返しするなら、今がチャンス!




「アンジェ、その恋のことで…私にできることある?」


「ないよ。ってか、応援されても困るかな。」



応援が…困る?


私の心の中に、不安が広がった。



アンジェの好きな人って…


「先生…なの?」


アンジェが、目を見開いた。




「先生は、ダメだよ。

私は距離置こうなんて言われちゃったけど、絶対に渡さないんだから!

だけど、アンジェと絶交したくないの…。」



蒼先生との恋も、アンジェとの友情も、どっちも大事。



1つを選ぶなんて、私にはできない。








  
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