蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
お昼を済ませてから、奈良公園へ向かった。



「何で、先生もついてくるんですか?」


男子が疑問に思ったのか、聞いた。



そういえば、先生方はチェックポイントで待機してるはず…。



「本来、奈良経由で京都へ行くことは認められません。

私が引率をするという条件で許可を頂いたのですから、あきらめて監視されてください。」


「坂下先生、ありがとうございます。」


元々は、私のリクエスト…だしね。



「お礼は、教頭先生に言ってください。

私と一緒に、頼み込んでくださいました。」


「教頭が?融通利かない頭固いオッサンで有名なのに…。」


「じゃあ、帰ったらお礼言いに行こうぜ。」


「土産、何にする?」


「鹿せんべい?」


「それは、喜ばれないと思います。」



確かに…、坂下先生の言うとおりだ。




奈良公園で、鹿さんと戯れて遊ぶ。



もちろん、蒼先生へのメールも欠かさない。



小1時間程、しただろうか。


「そろそろ、行きましょうか?」



今から京都に向かえば、お土産をじっくり見る時間はある。



坂下先生の声に従って、公園を後にした。









  
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