蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
担任代行

梨香サイド 1

11月に入ってから、坂下先生を見る機会が減った。


教壇には蒼先生が立ち、連絡事項などを伝えている。


私としては、蒼先生を見る機会が増えて嬉しいけど…。






11月下旬、今日もHRで蒼先生が教壇に立っている。


そんな中、教室の扉が開き、坂下先生が入ってきた。


少し、疲れているように見受けられた。



坂下先生は、しばらく休職するために担任を外れることを私たちに伝えに来た。


蒼先生に任せるのではなく、他の先生を担任に据えるのだという。


いきなりそう言われても、納得はいかないけど…決まったことは仕方がない。



クラス中がそんな雰囲気で包まれる中、行動を起こしたのはアンジェだった。


席を立ち、教室から出ようとした。


校長室に直談判しに行くのだろう。


私も…いや、クラス全員が彼女に着いて行くことにした。



いきなり校長室に押しかけたにもかかわらず、校長先生は私たちの要求に耳を傾けてくれた。


私たちは『坂下HR』のまま、高校を卒業したいのだということを…。




結局、私たちの要求が通った。


担任に据えたまま、坂下先生は休職することになった。



坂下先生は、みんなに心配をかけて申し訳ないと頭を下げた。



その際、坂下先生が入院することを知った。


治療に専念するために担任を外れようとしたのなら、申し訳なかったかな…と思った。









 
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