蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
梨香サイド 2
卒業生全員の卒業証書を壇上で渡すには、数が多すぎる。
なので、クラス全員の名前を読みあげてから、代表でクラス委員が受け取ることになっている。
ウチのクラスの番になった。
蒼先生は卓上のマイクスタンドまで歩き、スタンドの脇に持っていたものを立てかけた。
礼服姿の、坂下先生の遺影だった。
蒼先生は、手にしたICレコーダーをマイクに近づける。
「坂下HR」
マイクが声を拾った。
「これ…坂下先生の声だよね!?」
周りが、ザワついた。
蒼先生は一旦スイッチを切り、人差し指をたてて口にもっていく。
静かにするよう、みんなに合図を送った。
坂下先生は生前『万が一卒業式に出られなかったときのため』に、卒業証書授与の際に読みあげる生徒の名前を吹き込んでいた。
蒼先生が再び、スイッチを入れる。
私と坂下先生の賭けが、始まった。
「もう坂下先生に名前呼ばれること、無いんだね…。」
そう嘆いてたみんなは、自分の名前が呼ばれると泣きながら返事をして起立する。
なので、クラス全員の名前を読みあげてから、代表でクラス委員が受け取ることになっている。
ウチのクラスの番になった。
蒼先生は卓上のマイクスタンドまで歩き、スタンドの脇に持っていたものを立てかけた。
礼服姿の、坂下先生の遺影だった。
蒼先生は、手にしたICレコーダーをマイクに近づける。
「坂下HR」
マイクが声を拾った。
「これ…坂下先生の声だよね!?」
周りが、ザワついた。
蒼先生は一旦スイッチを切り、人差し指をたてて口にもっていく。
静かにするよう、みんなに合図を送った。
坂下先生は生前『万が一卒業式に出られなかったときのため』に、卒業証書授与の際に読みあげる生徒の名前を吹き込んでいた。
蒼先生が再び、スイッチを入れる。
私と坂下先生の賭けが、始まった。
「もう坂下先生に名前呼ばれること、無いんだね…。」
そう嘆いてたみんなは、自分の名前が呼ばれると泣きながら返事をして起立する。