蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
坂下先生のお見舞いに行った日のこと…。



「余合さん、私と賭けをしませんか?」


そう切り出すと、賭けの内容について話し始めた。



坂下先生の入院が長引いて卒業式に出られなかった場合、ICレコーダーに私以外の生徒の名前を吹き込んだものを蒼先生に再生させるという。


蒼先生が意図に気づいて私の名前を呼べば、私の勝ち。


時間切れになったら、坂下先生の勝ち。



「余合さんは、私よりも蒼先生に名前を呼ばれた方が嬉しいでしょう?」


なんて言って、坂下先生は笑った。




その時は、亡くなるなんて思いもしなかったからOKした。




今になってみると、賭けに乗るんじゃなかったな…って、ちょっと後悔した。







   
< 206 / 254 >

この作品をシェア

pagetop