蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
「これ、女の髪の毛…よね?」


ツバメは松戸が投げつけた髪の束に視線を移すと、それに向かって歩く。



「ツバメちゃん、まさか…。」


スズメが、息を呑んだ。



まさか、踏みにじる気…なのか?



脩一が僕を押さえつけていた腕を放し、腰に提げている警棒のようなものを手にしたかと思うと、ツバメの足を打った。


この男、かなりデキる…。


剣道をやっているのであれば、是非手合わせを願いたいものだ。




ツバメが、その衝撃で転んだ。



その時だった、部屋に男子生徒が1人入ってきた。


「遅かったか…。」


「哲也、何しに来た?

お前、蒼先生シメあげるの反対してただろ?」


脩一が、警棒をしまいながら尋ねた。


「だから、来た。

松戸先生、コレ戦利品。」


哲也が、手にした封筒を投げた。




松戸は中身を確認すると、満足そうな顔をした。


探していたものだったらしい。


「俺としたことが、ガセネタに振り回されるとはな…。

下らないものを持ち歩くな、紛らわしい…。」



松戸が僕に、吐き捨てるように言った。







  
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