蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
コレばかりは、聞き流すわけには…いかなかった。



僕にとって、念書なんか何の価値もないものだ。


だけど、それを必死に探している彼らに対して、そんなコトを口にすることは失礼なことだということくらいは分かっている。


それに、それを口にすることなんて思いもしなかった。




だけど、目の前にいる松戸という男は…平気でそれを口にした。


僕が大事にしていたものを、下らないと…。





「下らないなどと、言われる筋合いはない!

謝らなくて結構、二度と僕に関わるな!」



髪の束を拾い上げると、僕は部屋を出た。






出てすぐに、思ったことは…


感情に任せて言葉を発するものじゃ、無いな。


ということだ。



この学校にいる限り、理事長の孫である松戸とは関わるのは明白だ。





『蒼先生、まだまだ青いですね。』


僕の脳裏に、坂下先生の声が木霊した。








 
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