蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
梨香サイド 1
両親が生きていた頃、よく遊びに行っていた桜小路家のスズメちゃんに誘われ、ケーキバイキングに行った。
ツバメちゃんは私のことが嫌いみたいで、ここには来ていなかった。
その代わりなのか、スズメちゃんの1コ先輩になる松戸さんが来ていた。
艶のある髪を顎の辺りで切り揃えている彼女は落ち着いた感じのコで、私より2コ下とは思えない程大人っぽかった。
ケーキを食べ終えて帰ろうとした時、私の視界にアンジェが映った。
帽子を目深に被っていても、特注の大きな十字架のペンダントトップは間違いなく彼女のものだ。
アンジェがいるテーブルには、見知らぬ男の子が2人…と、私から見て背を向けている男性がいた。
背を向けているのは、死ぬまで忘れることなんてできない人…。
どうして、ここにいるの?
そのテーブルのそばを通らないと、外には出られない。
でも私は、彼に会わす顔なんて…ない。
後悔するくらいなら、あんなことしなければ良かった…。
スズメちゃんにくっついて足早に通り過ぎようとした時、手首を掴まれた。
振り向くと、蒼先生の眼が私を射抜いた。
掴まれたところから、身体じゅうが熱くなっていく。
松戸さんが、手にした伝票を蒼先生に渡す。
それを見て、始めから蒼先生と会わせるつもりだったことに、ようやく気がついた。
「私が言うよりも、自分の口で言った方がいいよ。」
アンジェはそう言って、席を立つ。
それを合図に、みんな喫茶店から出て行った。
残ったのは、私と蒼先生だけ…。
ツバメちゃんは私のことが嫌いみたいで、ここには来ていなかった。
その代わりなのか、スズメちゃんの1コ先輩になる松戸さんが来ていた。
艶のある髪を顎の辺りで切り揃えている彼女は落ち着いた感じのコで、私より2コ下とは思えない程大人っぽかった。
ケーキを食べ終えて帰ろうとした時、私の視界にアンジェが映った。
帽子を目深に被っていても、特注の大きな十字架のペンダントトップは間違いなく彼女のものだ。
アンジェがいるテーブルには、見知らぬ男の子が2人…と、私から見て背を向けている男性がいた。
背を向けているのは、死ぬまで忘れることなんてできない人…。
どうして、ここにいるの?
そのテーブルのそばを通らないと、外には出られない。
でも私は、彼に会わす顔なんて…ない。
後悔するくらいなら、あんなことしなければ良かった…。
スズメちゃんにくっついて足早に通り過ぎようとした時、手首を掴まれた。
振り向くと、蒼先生の眼が私を射抜いた。
掴まれたところから、身体じゅうが熱くなっていく。
松戸さんが、手にした伝票を蒼先生に渡す。
それを見て、始めから蒼先生と会わせるつもりだったことに、ようやく気がついた。
「私が言うよりも、自分の口で言った方がいいよ。」
アンジェはそう言って、席を立つ。
それを合図に、みんな喫茶店から出て行った。
残ったのは、私と蒼先生だけ…。