蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
余合が涙に濡れた目を、僕に向ける。


そんな目で、僕を見るな。


反則だろうが…。



余合の耳に、口を近づける。


「僕も、梨香が好きだよ。」



気がついたら、胸の中にしまい込んでおくべき言葉を、口に出していた。




ヤバイな…。



そう思いながら、体をソファの背もたれに預け、天を仰いだ。



「…とは言っても、教師と生徒の恋愛ってのは、ちょっとマズイよなー。」



僕は独身だから『禁断』とまでは、言えないかもしれないけど…。


僕が囁いた愛の言葉に、頬を染めていた梨香が俯いた。



その時、携帯のバイブ音がした。

僕の…じゃないようだ。


「あ、申し訳ありません。」


梨香は、制服のポケットからピンク色の携帯を取り出す。




メールだったらしく、すぐにしまった。


「携帯、持ってたのか?」


梨香が頷いた。






   
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