蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
部活合宿と謀

梨香サイド 1

夏休み早々、剣道部の合宿が行われた。


今年は女子部員が2人入ってきたので、昨年の合宿より盛り上がるねー…なんて、男子が言っていた。





合宿所の最寄り駅に集合すると、蒼先生の車に荷物を積むよう指示される。


「じゃあ、部員全員で合宿所までランニングな。

ちゃんと給水しながら走れよ。」



蒼先生、昨年も同じこと言ってたよなぁ…って思い出す。



「先生、女子は?」


女子部員たちが聞いてくる。


「最初に言ったよな?

僕は男女区別しないって。」


蒼先生は、授業中と部活動は厳しい指導で有名。


だから、クラスの中では

『仏の坂下、鬼の蒼』

なんて言う生徒もいるくらい。



「じゃあ、何で余合センパイだけ車に乗せるの?」


「マネージャーを10km以上走らせる程、鬼じゃないよ。」


蒼先生は微笑むと、車を走らせた。





「梨香、今年は海水浴するだろ?」


昨年は泳がなかったけど、今年は泳ぐつもり。


「そのつもりで、ちゃんと水着持って来ました。」


「梨香の水着姿かぁ、楽しみだな~。」


そう言う蒼先生、何だか可愛いなって思った。


年上の男性に対して、不謹慎かもしれないけど…。



だけど蒼先生、ちょっと鼻の下伸ばし過ぎだよ!






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