跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
STEP9♥予期せぬ訪問者

ー桃sideー

更衣室で、制服に着替えていた。



「何だか…桃…いい匂いする。香水変えた?」


「ん、あ…うん」


私はフローラル系の香水をつけていた。

和也よりも先に羽原さんに気づかれた。


「いい香り…」


「ありがとう~和也も気に入るかな?」


「桜瀬さんあなた…緑川君が…『氷見流緑川派』の次期家元だって知ってた?」


「えっ!?」


柏木さんが私にペラペラの小冊子を見せてくれた。


「私…『氷見流本家』の華道教室通ってるの…今は研究生」


『氷見流本家』!?


「…あの帝の姫様に婿入りした智成様の実家が『氷見流本家』なの。本家の家元は…智成様のお兄様が継いでるわ…」


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