跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
彼女に向かってクラクションを鳴らすタクシー。



俺は慌てて、横断歩道に飛び出し、彼女の右手を掴んだ。



タクシーのヘッドライトが桜瀬さんの瞳の涙を光らせた。


彼女の涙を拭ってる余裕なんてない。



もう、信号は赤なんだから。



俺たちが渡りきった途端、車を往来を始める。



「あ…み、緑川さん!?」



「俺の事…わかる?酔ってはいないみたいだね」


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